宿づくりの窓口
無料で相談する
コラム一覧へ

費用

リフォーム費用を抑える方法と、抑えてはいけないところ

削っていい費用と、削ると後で高くつく費用があります。宿として運営することを前提に、どこで調整すべきかを整理しました。

予算に収めるために何かを削ることになったとき、どこを削るかで結果が大きく変わります。宿として運営することを前提にすると、住宅のリフォームとは判断が変わる部分があります。

削ってよいところ

  • ゲストの目に触れない場所の仕上げ(収納の内部、機械室、床下)
  • 写真に写らない廊下や納戸の内装
  • 設備の最上位グレード(一つ下げても使用感はほとんど変わらない)
  • 造作家具(既製品で代替できる場合が多い)

特に造作家具は、金額のわりに交換が効かないという弱点があります。既製品にしておけば、傷んだときに買い替えるだけで済みます。

削ると高くつくところ

削りがちなもの後で起きること
断熱光熱費が毎月効いてくる。寒い・暑いは口コミに残る
換気カビと臭いの苦情。清掃の手間が恒常的に増える
給湯能力連泊や複数人で湯が足りず、対応に追われる
電気容量後から増設すると、壁を開け直すことになる
遮音隣室や近隣からの苦情。営業そのものに関わる

共通しているのは

どれも壁や床の内側にあるものです。仕上げてしまってから直すには、もう一度壊す必要があります。表に出ない部分ほど、工事のときにしか手が入りません。

削ってよい所と守るべき所、一緒に整理しませんか。

削る場所を相談する

工事を分ければ安くなる、とは限らない

一度にやる予算が無いから何回かに分ける、という判断はよくあります。ただし足場が要る工事と、配線が絡む工事は、分けると割高になります。

また、営業しながらの工事は、そのたびに休業や騒音の調整が必要です。回数が増えるほど、機会損失も積み上がります。

面積を減らすという考え方

グレードを下げるより、手を入れる範囲を絞るほうが効きます。全室を中途半端に直すより、まず一室を宿として通用する水準まで仕上げて、稼働を見ながら次に進む。この進め方なら、収入を得ながら次の資金を作れます。

仕様を落とすより、範囲を絞る

予算に収める方法は二つあります。全体のグレードを一段下げるか、手を入れる場所を減らすかです。宿の場合、後者のほうが結果が良くなります。

全体を一段下げると、どこも「そこそこ」になります。写真も弱くなり、価格でしか勝負できません。範囲を絞れば、手を入れた場所は十分な水準になり、そこを軸に売れます。

削ってよい所と守るべき所、一緒に整理しませんか。

削る場所を相談する

既製品と造作の使い分け

既製品造作
費用抑えやすい高くなりやすい
納期短い長い
交換買い替えられる作り直しになる
寸法決まっている空間に合わせられる

造作が効くのは、既製品では寸法が合わない場所と、その宿の顔になる場所です。それ以外は既製品で十分なことが多く、傷んだときの交換も楽になります。

残せるものを、残す

解体して新しくするのが当たり前ではありません。古い建具、床板、梁、石。手を入れて残したほうが、費用も抑えられて、宿としての価値も上がることがあります。

  • 建具は、調整と塗り直しで使えることが多い
  • 無垢の床は、削り直せば新品に近くなる
  • 梁や柱は、洗って仕上げるだけで見違える
  • 庭石や瓦は、外構に再利用できる

判断できる会社かどうか

「これは残せますか」と聞いてみてください。すぐ「新しくしたほうが早い」と答える会社と、状態を見て判断する会社に分かれます。宿にするなら後者を選んでください。

時間を使って費用を下げる

急がなければ下げられる部分があります。繁忙期を避けて着工する、納期の長い設備を待つ、複数の工事をまとめて発注する。いずれも工期には響きますが、金額は動きます。

開業日をいつにするかは、この点も含めて決めてください。二か月ずらすだけで条件が変わることがあります。

自分でやる範囲を決める

塗装や庭の手入れ、家具の組み立てなど、施主が自分で行える部分もあります。ただし宿として使う以上、仕上がりの水準は落とせません。

写真に写る場所は職人に任せ、収納の中や裏方の部分を自分でやる、という分け方が現実的です。工程に組み込む必要があるため、着工前に相談しておいてください。

削った結果を、数字で確かめる

費用を削ると、そのぶん何かが下がります。単価が下げられなくなるのか、清掃の手間が増えるのか、寿命が短くなるのか。どれに効くのかを確認してから決めてください。

月に一万円の清掃費が増えるなら、十年で百二十万円です。初期費用を五十万円削った意味が無くなることもあります。

削ったつもりが、増えている場合

初期費用を下げても、運営に入ってから取り戻せなくなることがあります。判断の前に、次の三つで確かめてください。

削った場所運営で増えるもの
清掃しにくい素材にした毎回の清掃時間と委託費
断熱を見送った毎月の光熱費と、寒さの口コミ
安い設備にした故障の頻度と、交換の早さ
収納を作らなかった備品の置き場所と、片づけの手間

年間の稼働数を掛けると、初期費用の差を上回ることがあります。とくに清掃は毎回発生するため、積み上がり方が大きくなります。

よくいただくご質問

施主支給にすると安くなりますか

設備や家具を自分で買って支給する方法はあります。ただし、取り付けの保証や、不具合が出たときの責任の所在が曖昧になります。施工会社が受けてくれるかどうかも含めて、事前に確認してください。

相見積もりを取れば安くなりますか

金額だけを目的にすると、範囲を削った見積もりが安く見えるだけになります。相見積もりの価値は、同じ条件でどう提案が違うかを見られることにあります。結果として安くなることもありますが、目的にはしないほうが良い結果になります。

工事を分けて発注すると安くなりますか

工種によります。ただし全体をまとめる人がいなくなるため、工程の調整と責任の所在が施主に返ってきます。宿の工事では、消防や申請との調整もあるため、まとめて任せたほうが結果的に安く済むことが多くあります。

相談の前に、決めておくとよいこと

費用を抑える相談では、何を守りたいかがはっきりしていると調整しやすくなります。

  • 絶対に譲れない場所(ここだけは水準を落としたくない、という部分)
  • 使える金額の上限
  • 開業を急いでいるか、時期をずらせるか
  • 自分で手を動かせる部分があるか

三つ目は意外に効きます。二か月ずらすだけで条件が変わることがあります。急がない事情があるなら、先にお伝えください。

相見積もりで下がった分を、どこに回すか

交渉や比較で費用が下がったとき、そのまま浮かせるのも一つですが、削っていた場所に戻すという使い方もあります。

とくに、断熱や換気のように後から手を入れられない部分を先に戻してください。表に出る仕上げは、開業後でも変えられます。

何を戻すべきか迷われたら、ご相談ください。物件の条件から、後悔しにくい順番をお伝えします。

この記事のまとめ

  • 削ってよいのは、目に触れない場所と最上位グレード
  • 削ると高くつくのは、断熱・換気・給湯・電気容量・遮音
  • 仕様を落とすより、範囲を絞るほうが結果が良い
  • 残せるものを残すと、費用も抑えられて価値も上がる
  • 時期をずらすと条件が変わることがある
  • 削った結果、運営コストが増えていないかを確かめる

どこを削るかは、狙う客層で変わる

同じ予算でも、ファミリー向けと訪日客向け、長期滞在向けでは、優先すべき場所が違います。物件の条件と、どういうお客様を想定しているかをお聞かせいただければ、削ってよい場所と守るべき場所をお伝えします。

制度や費用の情報は2026.08.22時点のものです。 実際の可否は物件の条件によって変わりますので、個別にご確認ください。

CONTACT

削る場所を間違えないための相談です。

同じ予算でも、どこを残すかで宿の評価は変わります。狙う客層と物件の条件をお聞かせいただければ、判断の材料をお伝えします。

削る場所を相談する

入力は3分ほどです。ご相談・収益試算・ご紹介まで費用はかかりません。